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研究紹介



フォトニクス研究室では,大きく分けて以下の4つの研究テーマに取り組んでいます。

1) 近接場光や表面プラズモンを用いた
デバイスの開発
2) 生体・環境計測を対象とした
光センシング技術の開発

3) 光相関演算システムの開発 4) 光を用いた食品異物検出技術の開発

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1) 近接場光や表面プラズモンを用いたデバイスの開発

光の回折限界を超えることのできる表面プラズモンあるいは近接場光を用いたフォトニックデバイスの研究開発を行っています。将来的には、波長以下のスケールで集積可能な光・電子融合回路への展開を考えています。

現在取り組んでいる研究テーマを以下に示します。


○ウィスパリングギャラリーモードを利用した変調器の研究

誘電体球内の光の共振現象であるウィスパリングギャラリーモード(以下、WGMとする)を利用すると、小型で周波数多重化が可能なスイッチや光変調器としての可能性があります。しかしながら、WGMを介した光周波数変調信号を伝達した報告例はありません。本研究では、直径10マイクロメートルの誘電体微小球内のWGMを介した光周波数情報の伝達を行っています。

テーパーシングルモードファイバを用い、誘電体シリカ微小球内にWGMを励起しました。そして、WGM共振ピーク波長内に存在する2波長に固定した可変波長光源をカプラで合波し、1つのファイバで微小球へ入射し、WGMを介したビート信号を観測しました。

この結果、2つの光から成るビート信号をWGMを介して観測できました。

今後の展開は、WGMを利用したナノマイクロスケールの変調器の開発を考えています。


○金ナノロッドを塗布した光検出器の開発

光の波長に比べて十分小さい金や銀などの金属ナノ微粒子に光を照射すると、局在表面プラズモンが励起し、光電場が増強されます。本研究では、この現象を利用して光検出器の高感度化を図りました。下図に示すように、ショットキー型光検出器における金薄膜に金ナノロッドが塗布されている構造となっています。

このデバイスにシリコン側から金ナノロッド塗布領域に光を照射し、光電流の増大を確認しました。


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2) 生体・環境計測を対象とした光センシング技術の開発

物質による光の反射や吸収,及び蛍光等を用いて生体・環境計測を対象とした光センシング技術の研究開発を行っています。昨年度までに光の反射と吸収を用いて植物へのセンシングが可能なシステムの構築を行ってきました。(H22年参照)本年度はさらなる高感度化を目指し,蛍光を用いて植物中の微量成分分析を行っています。


○蛍光を用いた非接触でのビタミン類検出技術の開発

ビタミン類は蛍光を示すものが多いため、植物内部に含まれるビタミン類を、蛍光検出することを目的としています。

蛍光測定法を用いることにより,光吸収を用いた測定法よりも高感度で、励起/蛍光波長を選択すると特定の物質のみの測定を行うことが可能となります。

そこで,下図に示す蛍光スペクトル測定系を構築し,植物試料を破砕することなく測定を行うための方法について検討を行っています。

本システムを用いて測定した結果ビタミンB2水溶液の蛍光ピーク(530nm)とモロヘイヤからの蛍光ピークが一致しました。

また、従来の測定方法である液体クロマトグラフィー法により、ビタミンB2がモロヘイヤ中に含まれていることを確認しました。


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3) 光相関演算システムの開発

光を情報キャリアとして演算を行う光相関演算システムの研究開発を行っています。

研究目的
本研究では,小型,高速,高精度な光相関演算システムの開発を目的とし,現在,有限会社パパラボとの共同研究により開発をおこなっています。

光相関演算システム
下図は,現在までに開発した結合フーリエ変換相関形式の光相関演算システムの構成および外観を表わしています。本システムでは、画像間の光学的なパターンマッチングを行うことができます。

パターンマッチング
画像の持つ色情報および質感情報をxy色度図および輝度ヒストグラムを用いて2次元形状に変換することで,画像間の色および質感相関を得ることができます。

今後の展望
医療データやセキュリティ用の認証データといったローカル処理向けの検索ユニットへの展開を考えています。


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4) 光を用いた食品異物検出技術の開発

近年,食の安全に対する意識の高まっており,食品事故を防止するための対策が必要となってきています。

現在、異物として金属や石など無機物の検出は可能ですが、一番多い昆虫や毛髪などの有機物を検出することは困難な状況です。

○近赤外光を用いた食品の異物検査

本研究では、食品中を透過しやすい近赤外光「SLD(Super Luminescent Diode)中心波長λ:830 nm」をビームエキスパンダーで平行光にした後, 食品試料に照射しました。 迷光を除去するために、食品試料と集光レンズ間に可視光カットフィルタをいれ、食品試料からの透過光をCMOSカメラで撮像し、異物を検出するシステムとしました。

食品中に異物(毛髪5本)が混入したときの実験結果を以下に示します。

厚さ5.6 mmのソーセージに毛髪を挿入したときの透過光像から毛髪を検出できていることがわかりました。

下図より、挿入する毛髪本数を増加すると階調(明るさ)が低下することがわかりました。このことより、毛髪1本でも検出できる可能性があります。

○光干渉断層法(Optical Coherence Tomography)による異物検出

現在、低コヒーレンス性の光源を用い、試料と参照ミラーからの戻り光によってできる干渉光を利用した食品内部の断層画像を得る実験を行っています。

これまで光を用いた方法では、生体試料は高散乱・高吸収媒体であるため、コヒーレンスの著しい劣化と吸収の影響を受けてX線CT(X-ray computed tomography)のように可視化ができませんでした。しかし、コヒーレンス長の短い広帯域光源を利用することによって特定の距離からの試料内部の反射信号のみを干渉させることができます。このような干渉画像を複数枚重ね合わせることによって、食品中の異物検査を行うことを考えています。

さらに光を用いることで,金属や石などの無機物に限らず,現在検出できていない毛髪や虫といった有機物の検出を検討しています。光干渉断層法の原理を以下の図に示します。

また、本研究内容は、愛知県が主導的役割を果たして行う産・学・行政による共同研究である知の拠点プロジェクト
・視点U(社会ニーズ対応)
・No.5 食の安心・安全技術開発プロジェクト(次世代モニタリング技術を活用した安全・安心技術の開発)
の一環として採択されました。



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